君のクイズ 〜クイズとは人生である〜
今回は、小川哲さんの「君のクイズ」を読みました。
メディアで話題になっていたのでかなり楽しみに読みました。
以下、あらすじと感想。
生放送のクイズ番組の決勝戦で、僕は本庄絆と対戦していた。
頭の中でクイズが回る。
僕は自分が本庄に勝つものと確信していた。
本庄はクイズの答え方を知らず、ただ丸暗記をしているだけだと思っていたから。
CM明け問題が始まり、ボタンを押したが本庄がわずかに早く、得点は6−6になる。
最終問題、これが答えられたら1千万。
「問題ー」
その瞬間、本庄がボタンを押した。
そして1文字も読み上げられていない問題に正解したのだった。
番組終了後、出演者たちからはヤラセの声が上がるが、僕は最終問題まではヤラセを疑うことはなかった。
確かに本庄はクイズを知っているものがボタンを押すポイントをスルーしたり、逆に無茶な押しをすることもある。
だけどそれは自分には見落としているポイントがあり、問題0文字回答が出来たのかもしれない。
そこから僕は本庄の過去を調べることになる。
果たしてこれはヤラセなのか、それとも本庄の実力なのか。。。
主人公は本庄のことを調べながらクイズの出題傾向を調べてあることに気付きます。
クイズは解答者に関係がある問題で作られていたのです。
問題を思い出すうちに自分の記憶を辿って、兄との思い出や元カノとの思い出を辿って行くのですが、記憶って思い出と結びついているのってすごくわかります。
私は高校時代英語にハマっていましたが、いまだに覚えた単語は誰がどういうシチュエーションで発した言葉だったのかを思い出すことが出来ます。
懐かしい音楽を聴くとその頃の記憶が戻るような感じです。
クイズに関係あるお話ということで、クイズ番組が好きな私はとても楽しめました。
どうやってあんなに早く解答出来るのだろうと思っていた疑問が解消されました。
実際やってみろと言われたら無理ですが笑
結果的にヤラセなのかそうでないのかはグレーなまま終わるのですが、本庄は最後まで悪役に徹していてむしろあっぱれです。
叩きのめして終わりたかったけれど、関わらないようにする主人公は大人ですね。
参考文献の伊沢拓司さんの本もちょっと興味があるので読んでみようかなと思いました。
クイズ好きの方は是非読んでみてください。