元図書館司書主婦の読書日記

趣味の読書のブログです。

ブルーハワイ 〜ノスタルジーに浸りたい〜

 

amzn.to

週刊新潮はこの連載から読む」という中毒者、増殖中。待望の大人気エッセイ集。
ふとしたきっかけで甦る記憶の数々。淀んでいた会議の空気を変えた女の子の大ネタ、僕が放った2点の答え(1000点満点中)、「串カツ田中」が恋しくなった縛りのキツい店、J-WAVEに寄せられたお悩み相談、母の決まり文句、祖母の遺言、柴犬ジョンの教え……ギスギスした日常の息苦しさを解きほぐす一服の清涼剤。

 

なぜだろう。

燃え殻さんのエッセイを読むと、自分の記憶ではないのに懐かしく感じる。

”あの頃”を思い出させる何かがありますよね。

なんか懐かしいしなんか笑っちゃうし、時には切なくなっちゃう。

そんなお話がたくさん入っています。

 

一番好きなのは「知らない街の知らない店のスタンプカード」。

知らない駅で降りて知らない街をぶらついて知らない店に入るって、聞いただけで楽しそうですよね。

スタンプカードを貯めて知らない店で常連ぽい扱いを受けると、もう一つの人生やパラレルワールドがあるような気持ちになってワクワクする。

ちょっと分かる。

 

気になった方は是非読んでみて下さい。

燃え殻ワールドにはっまてしまうかも。

 
 

わたしの中の黒い感情 〜生きるのがしんどいあなたへ〜

人生がしんどいと感じるあなたへ贈る ネガティブな感情から解放される案内書。 アイナ・ジ・エンドさん推薦!  黒いひだまりを、みんなが持ってる。 それでいい。大丈夫。 名前のない混沌とした世界でも息をさせてくれる、心の呼吸本です。 シリーズ日韓累計25万部! BTSメンバーが愛読した著者の最新刊!
 
「なんかモヤモヤするけど、この感情ってなんだろう?」
そんな風に思うことはありませんか。
この本は誰もが持っている黒い感情、怒りや悲しみ不安に心配、ありとあらゆる負の感情について解説しています。
読めば「これってこの感情だったのか」と腑に落ちる感じがしました。
同時に「こう感じているのは自分だけじゃない」という安心感を得られます。
 
私が一番参考になった部分を一部ご紹介。
なんかしんどいって思う時、ありますよね。
もう何もしたくない。やる気がない。全て放棄してしまいたい。
一生懸命生きているのにどうしてこんなにしんどいのだろう。
そう思う時、著者は次のようなリストを作ったそうです。
  1.何もしない権利
  2.成長しない権利
  3.失敗する権利
  4.知らない権利
自分に対して「こうしていいんだよ」というのを”権利”とすることで一番しっくり来たそう。
自分を大切にして少し休ませてあげることが大事ということですね。
 
このように押し付けがましくない言葉で語りかけてくれるので、スルスルと読めてしまいます。
現代人の哲学書という感じで何度も読み返したくなる本でした。
 
生きるのがしんどいあなた、是非読んでみて下さい。
きっと心に響くものがあります。
 

お梅は呪いたい 〜幸せの人形?〜

 

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500年の眠りから覚めた呪いの人形・お梅。
現代人を呪うつもりが、間違えて次々に幸せにしてしまう!?
『逆転美人』で話題の著者による、笑いと涙と伏線回収の“呪われ人生喜劇”

古民家の解体中に発見された謎の日本人形。それはかつて戦国大名を滅亡させた呪いの人形お梅だった!
興味本位の底辺ユーチューバーに引き取られたお梅は、早速彼を呪い殺そうとするが、500年のブランクは長すぎた!? 
呪いが効かないどころか、お梅の心霊動画がバズってしまい……果たしてお梅は無事に現代人を呪い殺せるのか。
笑いと涙のオカルトハートフルコメディ!

 
以下、あらすじと感想。
呪いの人形「お梅」のハートフルコメディ。
プロローグ、いや”ぷろろをぐ”では古民家解体作業中に見つかった木箱から、呪いの人形お梅が取り出されるところから始まります。
赤い着物に白い足袋、おかっぱ頭の女の子の日本人形を見て、作業員たちは不気味に感じます。
お梅は五百年前の戦国時代に亀野氏という大名の妻の嫁入り道具としてやって来ました。
しかしその妻は夫にあらぬ疑いをかけられ斬り殺されてしまいます。
その怨念が人形に宿ったのでした。
依頼その人形は関わったものを次々と不幸にしていくため木箱に閉じ込められ、現代まで封印を解かれることはなかったのです。
 
解体した家の親類である松宮悠斗がYouTubeのネタにとその人形を連れて帰ります。
底辺YouTuberの悠斗は再生数を伸ばすため、髪が伸びたりしたら面白いと動画を回します。
一方そんなことは知らないお梅は、悠斗が不在の時や寝ているときに物珍しさから部屋を歩き回ります。
それが動画に写ってしまっていたのです。
人間に恨みを持っていて呪い殺したいお梅vsバズりたい悠斗の戦いは果たしてどうなるのか。
 
「逆転美人」のような仕掛けはなく、至って普通の小説ですが、お梅とその周りの人たちのドタバタが面白い!
YouTuberの他にも失恋女、引きこもり男、老婆と童、老人ホームで呪おうと頑張るのですが全て裏目に出て全員幸せにしてしまうという。
全て登場人物に繋がりがあるお話なので、最後の”ゑぴろをぐ”まで楽しめます。
 
呪いの人形改め、幸福の人形お梅のお話は必ずほっこりするので、重めの小説を立て続けに読んだ時に読んでみて下さい。
きっと癒されること間違いなし!
 

密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック〜密室三昧〜

 

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第20回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作!

「連発される密室トリックの中ではドミノの密室がイチ推し。本格ミステリ刊行ラッシュの中に割って入るだけの力はありそうだ」大森 望(翻訳家・書評家)
「密室殺人づくしの趣向が楽しい。主役の二人をはじめキャラ設定もいかにもマニアックかつ軽快」香山二三郎(コラムニスト)
「これでもかというくらい密室ネタを盛り込んで、遊び心たっぷり。探偵役となる少女も謎めいていて魅力的だ」瀧井朝世(ライター)

「密室の不解証明は、現場の不在証明と同等の価値がある」との判例により、現場が密室である限りは無罪であることが担保された日本では、密室殺人事件が激増していた。
そんななか著名なミステリー作家が遺したホテル「雪白館」で、密室殺人が起きた。館に通じる唯一の橋が落とされ、孤立した状況で凶行が繰り返される。
現場はいずれも密室、死体の傍らには奇妙なトランプが残されていて――。

 

 以下、あらすじと感想。

プロローグでは日本で初めての密室殺人について語られています。

どうやって殺したかがわからない場合は無罪という世界。

そして本題に入っていく。

集団自殺で生き残った人物が「密室使い」に会いにきた場面。

事件の予感です。

 

場面は変わって、主人公葛白香澄くんの登場です。

幼馴染の朝比奈夜月に「イエティを探しに行こう!」と誘われ、雪白館というホテルへ向かいます。

今はホテルとして使われていますが、元は雪城白夜という推理作家の住居でした。

そこでのパーティーで推理ショーをするのですが、誰一人謎が解けなかったという逸話がある建物です。

その密室も見られるとのことで、二人は雪白館へ向かうのですが、とても辺鄙な場所に建っています。

ホテルには従業員2名と先客達。

そこで中学の同級生、密村漆璃に偶然出会います。

実は彼女は日本で最初の密室殺人の容疑者で。。。

滞在を楽しもうとした矢先、宿泊客の一人が密室で殺される事件が起こります。

死体にトランプが添えられている連続殺人と同じ手口で。。。

ここから逃げようとすると、唯一の交通手段の橋が燃やされてしまいクローズドサークルに!

 

ここから蜜村漆璃が探偵役、主人公がワトソン役で謎を解いていくのですが、アイデアはとても面白いかと思います。

いろんな密室があるんだなと感心させられます。

ただ大掛かりすぎて現実的ではない密室トリックもあります。

物理的には可能かもしれないけどどうやって用意した?というトリックでびっくりです。

個人的には夜月にもっと活躍してほしかったなと。

幼馴染を二人登場させるならもっと使い方があったかと思います。

何じゃそりゃ!とツッコミたくなるようなものも多数含まれていますが、エンターテイメントとして捉えるならとても楽しく読めました。

 

密室好きの方は是非読んでみて下さい。

 

もう明日が待っている〜国民的人気アイドルのリアリティ〜

 

 

国民的人気アイドルといえば、誰を思い浮かべますか?
私は永遠にSMAPです。
日本でSMAPを知らない人はいないのではと思います。
 
本書は放送作家鈴木おさむさんがSMAPと共に歩んだ日々を綴っています。
一言も”SMAP"と言う単語は出てきませんが、誰が読んでもわかる。
だって国民的人気アイドルだから。
 
私も小学生の頃大ファンでした。
当時はCDデビューもしていなく、光GENJIの弟分としてテレビに出ていました。
この頃は”アイドル冬の時代”で、テレビにアイドル枠の需要がなくなっていたそうです。
その頃に”タクヤ”と出会ったおさむさんは、やがてスマスマを作るスタッフの一人となります。
 
SMAPに興味のない人は読まないかもしれません。
けれど読んでみるとあの頃自分はどうしていたかというのが思い出されます。
結婚したニュースはあそこで聞いたな。
震災の時は一人で心細かったな。
SMAPの歴史と共に、自らの色々な思い出が蘇りました。
 
そしてSMAPのニュースを全く知らないと言う人はおそらくいないのではないでしょうか。
大人になってからはそこまでファンではなかった私ですが、これを読んで泣きました。
メンバー脱退の時や、ピンチの時のみんなの友情に涙なしでは読めません。
 
嘘だと思った方は是非読んでみてほしいです。
きっとエモさに号泣ですよ。
 

猫の診察で思いがけないすれ違いの末、みんな小刻みに震えました〜爆笑必須!〜

 

 

著者やーこさんがTwitterやnoteであげていたお話をまとめた本です。

実際に体験したことだと思うのですが、よくこんなに面白いことが起こるなと言うくらい、爆笑体験ばかりです。

合コンに行ったらインド人と武術で闘ったり、カツアゲされたのにお金を貸してもらったり。

想像力豊かな人ほど笑っちゃうお話。
念の為周りに人がいないか確認してから読んで下さい、とのことなので、決して電車の中では読まないで下さい。
 
私の好きなお話を1つだけご紹介。
表題の元になっている「猫の診療で泣きそうになった話」です。
内容は読んでからのお楽しみ。
 
疲れた時に読むといいかも。
気になる方は是非読んでみて下さい。
 

鋼の自己肯定感〜自己肯定感爆あがり!〜

 
最近よく聞く言葉。
「自己肯定感」
高いとか低いとか、どう言うこと?って思いませんか?
 
著者は生まれも育ちも日本の方。
決して元から自己肯定感が高かったわけではないそうです。
しかしアメリカのシリコンバレーで生活し、どう生きたら幸せかを学びました。
全体的にアメリカと日本の違いのようなことが書いてあります。
日本では会社をクビになるなんて死活問題だけど、アメリカ人はむしろチャンスだと思う、などや、アメリカの子育てと日本の子育ての違いなどに触れています。
 
自己肯定感とは何なのか。
自分を心から愛せているかどうかと言うことですかね。
失敗しても人より劣っていても(劣っているとむしろ思わないのかも)、自分は唯一無二の存在だから変わるものは無い。私は私、一番大事。ってことですね。
 
更に自己肯定感は上がったり下がったりするものではなく、上げっぱなしに出来るそうです。
この辺りはワークがついているので気になる方はやってみてください。
 
私が一番気になった部分をご紹介したいと思います。
「ゆるす」には、「許す」と「赦す」があります。
許す」は行為を許可すること、「赦す」は行為自体は許さないが行った人を赦す、と言う違いです。
過去にやってしまったことは許されないかもしれないけれど、自分もしくはその人を赦すことで受け入れましょう。今度同じことになったら繰り返さなければいい。
ここがグッときました。
自分に攻撃してくる人も何らかの原因で傷ついているから他人を傷つけている可哀想な人なんだ。
そう思えばこの人を赦す気持ちが湧いてくる。
そうやってネガティブなことをポジティブに変換することで、嫌なことが減って行くと言うことでしょう。
 
著者の方は割とスピリチュアル寄りのこともお好きなようで、私も好きなのでその辺も興味が湧きました。
「自分はついている!」と思うことで脳がついている証拠を探し実現してくれるそうです。
これは先日ゲッターズ飯田さんの講演を聞いた時にも同じことをおっしゃっていました。
更に「宇宙にも愛されている!」と思うことであなたの自己肯定感は爆上がり!とのことです。
 
読んだ感想としては、とても素晴らしいことが書いてあるのですがややアメリカ寄りな考え方なので、日本ではそれはどうなんだろうと言う部分もあります。
しかし自分を大切にして人の目を過剰に気にせずポジティブに生きなさいと言うところは世界共通だと思うので、日本人にも出来るのではないでしょうか。
 
気になった方は是非ご一読下さい。